こんにちは!NEUTRALのShoeiです。
プロフィールにも記載していますが、私たちは2019年1月に日本からオランダへ移住し、その後、ジョージアへ移住してきました。
今回は、そもそも「なぜ海外移住をしたのか」、そして「なぜ移住先にオランダとジョージアを選んだのか」という理由と、その経緯について書きたいと思います。
また、私たち夫婦は二人とも日本国籍を持つ日本人なので、その点を踏まえて、海外移住するならどこの国が良いか?ということについての参考にもなればと思います。
「情報革命」の到来
海外移住を決意した理由の一つに、インターネットやSNSの普及で、より柔軟な働き方が可能になったということがあります。
「フリーランス」や「リモートワーク」といった今では当たり前になりつつある働き方ですが、私が社会人として働き始めた2000年代前半頃には、その様な働き方は思いもつかないことで、起業でもしない限りは、「会社に就職する」という働き方が当然だと思っていました。
また、働く場所も、毎日会社へ通勤し、会社内で仕事をすることが当たり前の時代です。
以前のブログでも書きましたが、海外勤務をさせてもらえる会社に就職したり、頻繁に海外旅行にも出掛けていたこともあり、当時から海外で生活することに漠然と興味はありました。
とは言え、「海外移住」となると夢のまた夢、宝くじが当たれば良いな〜という程度で、全く現実的な選択肢としては考えていませんでしたね。
2010年代に入り、それまではごく一部の人しか使っていなかったインターネットも、スマートフォンの登場で爆発的に日常生活に浸透し始めました。
妻が地元名古屋で経営する雑貨店の商品買い付けのため、Airbnbを使って、ホテル滞在ではない、より日常生活に近いスタイルで海外出張することができたり、また、海外移住を成功させた友人の話を聞く機会も増えてきたことで、海外移住に対する想いが高まってきた時期でもあります。
同時期に、クラウドサーバーやWebサービスが急速に広がり、リモートワークや、在宅勤務も可能になってきたことで、「これなら海外移住も可能なのでは!?」と、ハードルはグッと下がってきました。
「個人の時代」へのパラダイムシフト
Web関連の仕事をリモートワークで、フリーランスとして働く、という一筋の道が見えてきましたが、その一方で、フリーランスという良くも悪くも自由な働き方に不安もありました。
先述の「情報革命」によって今後の世界はどうなるかを見てみると、もう既にYouTuberやインフルエンサー、ブロガーなどSNSで稼ぐ人が出現してきているように、「個人の時代」に突入していくと思われます。
歴史を遡ると、今までの地球上で発生した大規模な革命は「農業革命」、「産業革命」、そして現在起こりつつある「情報革命」と言えます。
石器時代から、農業革命が起こり、農耕のために定住生活を行うようになった人類が、再び山に戻って狩猟生活をすることが無かったように、また、産業革命が起こり、便利な工業製品をふんだんに使って快適な生活を送ってきた人類が、再び手作業で洗濯をしたり馬に乗って移動したりすることが無いように、一度変わってしまったものはもう元には戻らない、まさにパラダイムシフトということです。
パラダイムシフトとは、その時代において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的に変化することを言います。
このような観点から、YouTuberやブロガーも、一時的なブームなどではなく、「情報革命」の幕開けに過ぎないということが見えてきます。
最近話題のメタバースやNFTといった技術で、この「個人の時代」がさらに加速していくことでしょう。
そして、「個人の時代」に求められる資質はもちろん、人とは違う自分にしかできないコト。
しかもそれは、社会の役に立ったり、何らかの価値を提供したり、信頼を得られるものでないといけません。
話を元に戻すと、こうした視点で10年〜20年先の未来を考えると、当初の不安は消え、逆にフリーランスに転身し海外移住を「した方が良い」とさえ思えるようになってきました。
なぜなら、今後リモートワークやフリーランスといった働き方はますます広がると予想できますし、さらに、何かに「挑戦する」ということが、誰かを勇気付ける行為にも繋がるからです。
実際に2022年現在、私がオランダ移住をした3年前と比べてみると、こうした働き方は、コロナの影響もあり予想以上のスピードで拡大しつつあると感じています。
資本金60万円で起業できる国
以上のことから海外移住を決意したは良いものの、どの国へ移住するのか、この辺りは妻とじっくり話し合いました。
そもそも前提条件として、日本人がビザを取得しやすい国である必要があります。
お互い色々と調べたところ、日本人が長期滞在用ビザを取得しやすい国は、欧米ではカナダ、ドイツ、オランダ、ポルトガル、ラトビア、アジアだとマレーシア、シンガポールなどが浮上してきました。
その中で、妻が経営する雑貨店で販売する商品の仕入れを考慮すると、アジアや北米ではなく、ヨーロッパにしようということになり、また、ポルトガルやラトビアなどは、その国へ多額の投資が必要で、金銭的に厳しいことから、最終的に、ドイツとオランダが残りました。
ドイツのベルリンには、それまでに2度訪れたことがあったのですが、フリーランスとして起業する場合、ドイツ国内の企業2〜3社と取引があることを証明する必要があったり、冬の寒さが厳しいということで、消去法でオランダに辿り着きました。
オランダでフリーランスビザを取得する場合、オランダ企業との取引などは関係無く、資本金として€4,500(約60万円)をオランダの銀行口座に預け入れるだけで個人事業を起業できます。
具体的なフリーランスビザの取得方法は、妻のブログやYouTubeで解説していますので、興味のある方はご覧ください。
オランダ永住権と家賃
オランダ移住後、2019年9月にフリーランスビザを取得しました。ビザの期限は2年間ですが、資本金の€4,500を維持していれば更新も可能です。
オランダでは、合法的に5年以上住んでいる外国人には、永住権を取得する資格が与えられます。もちろんオランダ語やオランダの歴史・文化などのテストを受け、それに合格しなければなりませんが、永住権を取得すれば、オランダはEU加盟国のため、シェンゲン協定のルールにより、EU内の国であればどこでも6年間住むことができます。
移住当初は、オランダ永住権を取得し、EU内の他の国を数年ずつ住んでみるのもアリだなーと考えていましたが、ビザの有効期限が近づいてきたときに、このままビザを更新するかどうか、改めて考えてみました。
オランダでの生活はとても居心地が良かったのですが、一つデメリットを挙げるとすれば、家賃が高いということです。
私たちが住んでいたロッテルダムでは、2LDKのアパートで、€1,250(約16万円)。それでも遊びに来た友人に「お得な物件だね」と言われるくらいで、さらに、オランダの家賃相場は年々上昇し続けています。
また、月に一度のペースでオランダ国外へ旅行していたのですが、2020年から本格的にコロナ禍が始まり、それ以降は、ほとんど家の中で過ごす日々が続いていました。
オランダを拠点にして、ヨーロッパ各国を巡り、商品買い付けをすることもオランダ移住をした目的でもあるので、それができないにも関わらず、毎月高い家賃を払い続けることに疑問を感じてきました。
新たな挑戦
オランダに移住してきたばかりの頃は、ビザ申請や家探し、事業登録など毎日奔走していましたが、2年が経つうちに、いつの間にか良くも悪くもコンフォートゾーンに突入していた気がします。
もっと家賃の安い国へ移住し、その浮いたお金で自己投資や、新たな事業を始めたい、という気持ちが高まってきました。
とは言え、コロナが終息したら、また再びヨーロッパ各国を旅行したいという希望もあるので、ヨーロッパ内でどこか良い国がないか調べていたところ、東欧の「ジョージア」が浮かび上がってきました。
所得税が1%の国
ジョージアは、「ノマドワーカーの聖地」とも呼ばれるほど、私たちのようなリモートワークをしている人にとっては、最適な環境と言えます。
なぜかと言うと、まず、所得税が売上の1%で済んでしまうということが一番の魅力だと思います。「収入」の1%ではなく「売上」の1%なので注意が必要ですが、それでも日本やオランダと比べると圧倒的に安いです。
さらに、家賃はオランダの3分の1程度に抑えられ、物価も電化製品や輸入品以外は日本やオランダより断然安いです。
ビザについても、日本人であれば1年間ビザ無しで滞在でき、事業登録も可能なので、フリーランスとして起業し収入を得ることもできます。
2021年9月にオランダからジョージアへ移住し、早くも4ヶ月以上経ちました。
上記のこと以外にも、実際に住んでみると、料理が美味しい、温泉があるなど他にも様々な魅力が見えてきます。
しかしその一方で、ジョージアでは、たまに断水や停電が起こるなど、インフラ整備が不十分だったり、税金が安い反面、郵便システムや、街の清掃などの公共サービスは決して良いとは言えません。
オランダと比較すると、もちろんメリット・デメリット両面ありますが、私たちにとっては、やりたいことに打ち込める環境が整い、このNEUTRALをはじめ、思い描いていたビジョンを形にできつつあります。
これはあくまで私たちの個人的な意見です。完璧な国など存在しませんし、何を優先するかということも人によって違ってくるので、一つの参考としていただければと思います。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。
Shoei